岡山芸術交流1

 
 
 
 
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週末、岡山に行ってきました。
 
今回の目的は、ずばり現代アート。
直島を中心にした瀬戸内国際芸術祭など、
最近中国地方に芽吹き始めたアートな息吹が岡山にも広がりを見せています。
 
岡山市でも、10/9 〜11/27まで現代アートの交流イベントが開催されました。
岡山城や後楽園のある旧城下町エリアの屋外や美術館、学校跡などに
16カ国、31組のアーティストによる作品が点在しています。
 
 
 
 
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最初に訪れたオリエント美術館、
ロバート・バリーによるインスタレーション「Wire sculpture with ring」
吹き抜け空間の中空に小さなリングが3本のワイヤーで固定されています。
 
最高裁判所の設計で知られる岡田信一郎による吹き抜け空間、
その重厚で強い空間に比べると取るに足らないほどの弱々しいの存在ですが、
空間の重心を捉えて、目には見えない秩序と間を生み出しているようにも感じます。
 
 
 
 
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ホセ・レオン・セリーヨの 「Place occupied by zero」
 
中間一貫校だった旧後楽園天神校舎跡の教室を使ったインスタレーション
既存空間にはまったく手を加えず、その生々しい空間の秩序と質感の中に
無関係のディメンションがダイレクトに挿入されるという大胆な構成。
 
既成の空間とのコントラストがとても鮮やかで、
リアルな場の概念に生まれる揺らぎが興味深い。
 
 
 
 
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リアム・ギリックによる 「Development」
 
学校の校庭に現れたパターゴルフ場!
実際にゴルフをすることができる体験型のアートです。
 
グラフィックにレイアウトされたコースには傾斜や曲がりなどがあって意外と集中、
自然とアートの世界にのめり込んでしまいました。
 
 
 
 
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下道基行の「14歳と世界の境」
空き家になった教室に作品がダイレクトに置かれています。
 
美術館のホワイトボックスとは違い、窓の外に岡山の街が広がるリアルな場と
アートがダイレクトにつながって生み出されるスリリングな空間です。
 
 
 
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渡り廊下の窓ガラスに書かれた文章
 
ここでも既存の校舎とアート作品がダイレクトに並置されて
ものすごくリアルで刺激的な空間が現れています。
 
ビジュアル的にも、窓越しに見える街と青空、
そこに重なるグラフィックの文字が生み出す世界がとても美しい。
 
日常の建築が失いかけているパワーや概念を呼び起こしてくれるこのイベント、
刺激的な体験を引き続きレポートしていきます。