工事が進む徳山駅ビル(周南市立駅前図書館)
周南市、内藤廣建築設計事務所、施工会社のご厚意により
内外装工事が行われている現場を建築士会の有志で見学させていただきました。
北口広場側1階のオープンスペース。
足場に覆われて見えにくいですが、外壁から6mのひさしが張り出し、
この部分がカフェのオープンテラスになる予定です。
2階、図書館スペース(一番奥は駅の自由通路へつながる出入口)
天井仕上は県産の杉板貼り。
全館で3500㎡、丸太100本分のボリュームになるそうです。
小割りにされた杉板を一枚一枚貼っています。
常に見上げながらの取付で首と肩が痛くなりそうですが
3500㎡もこの作業がつづくと思うと、本当に頭が下がります。
杉板の組合せ。
天井に貼る前にあらかじめ地上で並べて組合せをチェック、
自然な木目の表情が出るよう、板の並びを調整しています。
板幅を小さくしたせいか、杉とは思えない豊かな表情が出ています。
板の木口は、目透かしの本実加工。
目地幅、目地の深さをアレンジして、広い天井に抑揚のある表情を生み出します。
柱周りのディテール。
丸柱のカーブに合わせて、綺麗に切り揃えられています。
2階駅前広場側のオープンデッキ。
日常は本を持ち出してゆっくりと読書したり、会話を楽しんだりと、
駅前広場でのイベントの際は、見晴らしのいい展望デッキになりそうです。
これは手すりの天端を見たところ。
120mもの長い手すりですが、ビシッと一直線に通った見事な施工精度!
設計者と施工者の情熱がこんなところにも垣間見られます。
手すりの表面はステンレスメッシュで覆われていて
軽快で繊細な表情になりそうです。
メッシュを固定するボルトと受けプレート。
できるだけメッシュの透明感を邪魔しないように極限まで小さくデザインされています。
3階の図書室と会議室スペース。
すべての部屋がガラスを通してまちへとつながるようになっています。
屋上へ上がってきました。
ここは機械置き場で一般の市民には解放されないため
今回、この高さからまち並みを見られるのは貴重な機会かもしれません。
在来線に面した側はモスグリーンの壁面。
館名サインも取付けられ、11月の完成に向けて多くの職人さんが汗をかいています。
ネーミング問題では多少ギクシャクしているようですが
周南市のまちなかに待望の新たな交流の場ができるのだから
市民みんなで完成を楽しみにできるように盛り上げていきたいですね。