秋穂東の家、残工事確認2

 
寝室へと伸びる中廊下(右手がリビング、左が階段と水回り)
玄関から角を曲がると、ガラッと場面が展開します。
 
もともと現しだった柱や板張りの天井など、和のテイストだったところ、
それらを白いフィルターによって等質化。
 
古い家の灰汁(アク)を取り、
記憶の出汁(ダシ)を純化し、薄味にして抽出しています。
 
和だった空間は懐かしさをともない、ちょっとフレンチな雰囲気です。
 
 

秋穂東の家、残工事確認

 

 
 
 お引越しから2週間、
手直しや残工事の確認に行ってきました。
 
慌しかった現場の状況が長く続きましたが
少しずつ、暮らしの落ち着きが訪れているようです。
 
 
 
 
 
 
濱中史朗さんの花瓶に花が生けられ、
家とともに新旧の歴史が溶け合う味わいです。
 
 
 

何気ない風景@川棚の杜

川棚温泉にあるコルトーホール、
そこで開催されている堀尾寛太さんの展覧会を見てきました。
 
作品が展示してあるバックヤードツアーにも参加、
日頃は入れない建物の機械室や倉庫などを案内いただき
ダクトや電気ケーブルと同化したような作品を見学。
 
その際、この建物のちょっとしたトリビアも教わりました。
 
 
 
 
 
それがこれ、
建物の真ん中にある、敷地裏側に抜ける通路(丸で囲ったところ)
 
この建物や舗装された道路がまだなかった時代、
この場所には、写真左の先にある神社や霊場への参道があったそうです。
 
その参道のルートを残すべく、作られたのがこのパスだそうです。
 
 
 
 
 
学芸員さんの説明にもとづいて
敷地裏にあたる手前の温泉街から参道を歩いてみました。
 
 
 
 
 
途中で右に折れて小道に入ると
住宅街の奥に宇宙船のようなホールの建物が出現!
 
 
 
 
瓦屋根と造形的なボリュームの取合せが秀逸。
 
 
 
 
 
さらに歩くとホールの裏側に開いた穴にたどり着きます。
見た目にはまったく神々しくない・・・?
 
 
 
 
 
穴の中に進むと表側へ上がる階段が見えてきました。
 
このバックヤード、
なんとも緊張感のない何気なさですが
逆にここが歴史上の参道であることの謎を深めているような・・・
 
 
 
 
 
 
階段を上がると表通りへ
道路の向こう側に神社へ上がる坂道が見えてきました(矢印部分)
 
 
 
 
 
道路側からの見返し
ホール側の階段から道路をまたいで神社に至る坂
 
 
 
 
坂道を進むと境内に上がる石段が現れます。
 
目には見えないけれど、確かに存在する神様への敬意、
それは、ゲニウス・ロキを感じるような不思議体験です。
 
堀尾さんの作品とともに2倍楽しめる川棚の杜でした。
 
 

フォトスタジオ、第1案

室積のフォトスタジオ、外観デザインのスタディ。
 
まちのスケールに合わせて分割したボリュームを雁行配置、
建物本体の他、庇や壁柱などを抽象的な形態で構成。
ロードサイドのまち並みに緊張感を生み出そうとしています。
 

秋穂東の家、お引き渡し

秋穂東の家、玄関から改修部分を見たところ
 
養生がはずされ、ようやく生まれ変わった家が姿を現しました。
玄関は既存の木部を生かし、床や壁のみ仕上げ直しています。
 
仕上工事がお引越しギリギリまでかかりましたが
なんとか、今日お引渡しとなりました。