臼杵の家で版築壁の工事が始まりました。
まず、コンクリート基礎の上に型枠を建て込んでいきます。
真砂土にセメントと顔料を加えて攪拌。
水を加えながら最適の粘度に調合していきます。
攪拌された土は結構粗めで水気があまりないように見えますが
手でギュッと握って水分が染み出すくらいの粘度が最適なんだそうです。
顔料は4色あって少しずつ濃さが違うそうです。
これらを各層ごとに変えることで地層のような独特の表情が現れます。
ちなみに、どんな順番の組合せにするのか聞いたところ
返ってきた答えは、適当!(笑)
もちろん、頭の中にはイメージがあるのでしょうが
経験からくる直感が一番間違いないのかもしれません。
攪拌された材料は粒の粗さもいろいろで
これによって自然な表情が生まれます。
材料を型枠の中に流し込んで、上から突いていきます。
型枠1段目をある程度突き終わったところで鉄筋を継ぎ足し
2段目の型枠を建て込んでいきます。
室内ではキッチンのステンレス天板の取付が進行中。
ヴィンテージの家具も準備が整ったところで定位置に据え付けです。
家具の中にコンセントを組み込むため
巾木部分に配線用の穴を開けています。
こちらはディスプレイ棚のしっくい仕上げの最終段階です。
一通り家具が据えられて室内の雰囲気がだいぶ整ってきました。
来週にはここに薪ストーブが搬入される予定です。
版築壁の工事2日目。
残り1.7mほどの高さをひたすら突いていきます。
ちなみに1層の厚さは10センチ前後、
全部で24層になるそうです。
中庭側から見た施行中の風景、
この時点で2/3程度まで上がってきました。
ついに上まで突き終わり、天端を均して終了です。
1週間ほどこの状態で置いたのち、型枠をバラす予定です。
少し大げさに言えば、世界でここだけにしかない唯一無二の版築壁、
出来上がりの表情が楽しみです。
2021.9.4 設計事務所 TIME