松林の中に佇む落ち着いた風情の家
このたび、老朽化のため建て替えることになりました。
新しい家では、この風情を少しでも受け継げたいと考えています。
庭に面した大開口、木製建具も丁寧に作られた逸品。
欄間にはめられた建具は4隅の角が丸く仕上げられ、なかなかの洒落ものです。
建具の寸法をチェック。
この建具に合わせて、新しい家の寸法を決めていきます。
仏間の柱や板など、愛着のある材料もできるだけ新しい家に生かすため
大工さんが丁寧に取り外していきます。
なんとも手間のかかることばかりですが、
その手間を惜しんだせいで薄っぺらい世の中になっているのも否めません。
モノや空間に潜む価値をしっかりと吟味して
生かせるものをきちんと生かす。
こんな価値の作り方も大切にしていきたいと思います。
2016.4.28