神勝寺の寺務所 松堂
山門をくぐるとまず迎えてくれるのがこの寺務所、
縄文建築の藤森照信氏の設計です。
禅宗寺院に藤森建築とはなかなかのチャレンジですが、
違和感なく風景に溶け込んでいるところはさすがです。
屋根の天辺にはトレードマークでもある木が生えています。
深い軒下空間の先に受付があります。
柱の外側は、木材保護のため足元まで板金でカバーされています。
軒下空間、あえて曲がった木で列柱を構成
この野蛮なところにユーモアが感じられ、なかなか痛快です。
土壁の塗り回し
屋根も壁も継ぎ目なし、手仕事のアナログさが妙に新鮮な表情です。
こちらはトイレの換気口
既製品のガラリのいやらしさをカモフラージュ、
建物の裏面なのに、手を抜かず、デザインしまくってます(笑)
トイレ前の通路
床は刷毛引き仕上げ、壁天井は土壁の引きずり仕上げ
こちらもアナログな仕上げにレトロな照明が妙にマッチしています。
和とも洋とも言い難い、古めかしいようでとても斬新、
藤森建築の真骨頂が随所に見られます。
2016.11.2