御影堂、屋根の組物
斗栱や手先は部分的に胡粉で塗り分けられています。
複雑な組物にもかかわらず、すべてのパーツが正確にかみ合っていて
仕事に隙がありません。
扉を補強する飾り金具
補強しつつも飾りとなるよう、見た目にも均整が取れていて
デザイン、細工とも引き締まっています。
開口部の菱格子
部材がクロスする接点がピタリと揃っています。
当たり前のようですが、全て人の手による正確な仕事の証です。
花頭窓、下枠部分
ここでもそれぞれの部材が精緻に組み合わされ
部材ごとの微妙な凹凸が構成美を生み出しています。
寺院建築は数寄屋とは趣の違うセンスが表現されていますが
そのよどみのない正確なデザインと仕事ぶりは、
雑念を消し去り、心が改まる気分を与えてくれるようです。
2017.5.26 設計事務所 TIME