西豊井のプロジェクト

下松の西豊井で進行中のプロジェクト。
 
大きな旧宅があった広大な土地をミニ開発して造成された宅地の一番奥、
袋小路に面する南北に細長い敷地での新築計画です。
 
30坪ほどの2階建の住宅を、いつものように周囲のスケールに合わせて
いくつかのボリュームに分割して構成しています。
 
 
 
 
 
上から見た配置模型(写真左が南方向)
 
一斉に建てられるプレファブ系の住宅やコンクリートの擁壁など
周囲はミニ宅地にありがちなあまり風情のない環境です。
 
そのような環境ですが、
細長い土地の形状を生かして北側に建物を寄せて隣地から引きをとり、
隣地際に2台分のカーポート、そして植樹のある庭を配置し
ドライな風景との緩衝帯を設け、住まいの居心地を確保しています。
 
周囲の環境と上手に間合いを図りつつ、
ささやかながら心地よい住環境の創造を目指していきます。
 
 

室積のフォトスタジオ

いくつか新しいプロジェクトが始まっています。
こちらは、室積のフォトスタジオ+住宅のプロジェクト。
 
海にも近い穏やかでおおらかなローケーションです。
周囲のまち並みに合わせたボリュームの組合せと
ロードサイドのアイストップとなるミニマルなデザインで
現代版「まちの写真館」を目指していきます。
 
 

美醜の境界

改装中の小屋裏収納
コンパネやシナベニヤ、間柱などの下地材による構成です。
 
右奥から差し込む光のグラーデーションで空間が艶めいて
チープな素材のパッチワークと光の共演が美醜の境界を曖昧にします。
 
もちろん、現実的には裏方の空間なんですが
これを表に使い変えるとかなり鋭い空間になりそうで、
思わずそそられてしまうのは私だけだろうか・・・
 
 
 

秋穂の家、現場打合せ

梅雨が明け、晴天の現場。
東面開口部のサイズ変更に伴い、外壁も貼り直し、
瓦と白い壁に対して銀黒のガルバリウム鋼板をアレンジ、
モノトーンの外観が引き締まりました。
 
 
 
 
LDKでは杉のフローリングを貼りながら、
細かい取り合い部分の工事が進んでいます。
 
 
 
 
建主にお越しいただき、現場にて浴室と洗面室の床材の検討。
 
当初は両室とも天然スレートで揃える予定でしたが
床暖房する洗面室は、厚みの揃わない天然スレートでは施工が難しいため
代用のタイルサンプルを吟味。
 
結果的には、イメージに合うものがないため、
洗面室はフローリングに変更することになりました。
 
浴室は天然スレートを生かしつつ、
洗面室も深い色合いのフローリングを選択し直します。
 
 

相生の家、リフォーム開始

築40年を超えるとみられる中古住宅のリフォーム、
まずは改修部分を丁寧に解体し、スケルトンにしていきます。
 
今回のお題は、
東西2面の道路に接する敷地において、
車の乗り入れを考慮したアプローチと玄関の付け替え、
それに伴う平面構成の修正やキッチン、浴室のリフォームまでをカバーします。
 
工期は約5ヶ月、新築並みの長期戦です。
 

秋穂東の家、床仕上

LDKの間仕切、天井工事が完了し、床貼りが始まりました。
今回も床暖房下地の上に杉の無垢板貼りです。
 
和室奥からキッチンまで約14mの長いスペース、
古い家で柱の通りが悪いため、床の割付けも大変そうです。
 
リノベーションでは、設計と施工の連携により
常に臨機応変な対応が求められます。
 
 
 

秋穂の家、リビング造作

LDKの造作工事、天井のボード貼りが進んでいます。
写真奥のリビングスペースは天井裏に余裕があるため、
建主と現場確認を行い、工務店に協力いただき、
天井を一段高くすることになりました。
 
南庭に開くワンルームの広い空間にちょっとした抑揚が生まれ
広さだけではない、それぞれの居場所の拠り所になりそうです。
 
リノベーションは既存部分を解体してみないとわからないこともありますが
その分、当初の設計以上の豊かさを見つけられる可能性を秘めています。
 
 

河東の家、玄関ドア

河東の家で玄関ドアが新調されました。
密集するまちなか、家と家の隙間の奥にその入口はあります。
 
 
 
 
昨年リノベーションした右側の家に新調されたのは
 
ドアのまわりは新旧の波板によるパッチワーク、
このドアが新調されたことで、
ただのあばら屋がアーティステックな表情を現してきました。
 
 
 
 
ラワンベニヤという安い材料に対し、
レバーハンドルにはシンプルながら本物の質感を求めています。
 
日々、生活のオンとオフの接点となるこの部分には、
さりげなくもこだわりを貫いています。
 
 
 
 
玄関ドアを開けたところ。
機能的な要望によるポストやドアガードも汎用品の中から
できるだけ邪魔にならないデザインのもので合わせています。
 
 
決してビンテージにまでのめり込まず
しかし、茶道のようなバランス感覚をもって
同時代の汎用品を組み合わせて品格を高める。
 
建主との共同作業によって生み出されたこのドア、
取るに足らないはずのものに命が吹き込まれました。
 
 

秋穂東の家、進行状況

築42年の木造住宅のリノベーション、
梅雨の晴れ間をねらって屋根の葺き替え工事が行われています。
 
 
 
 
室内は改修部分の解体が終わり、
床下地や補強の耐力壁の取付が行われています。
 
間仕切りが整理されたことで、
リノベ後の空間が少し輪郭を見せはじめています。
 
 

カピンコーヒー、MITTAN展

カピンコーヒーで週末に開かれた展覧会にお邪魔しました。
 
 
 
 
 
 
 
民族衣装を提案するWITTANによる布の質感とカピンの空間が共鳴。
 
 
 
 
 
キッチンの小屋組に残された番付(骨組みの部材番号)
 
展覧会とは関係ないんですが、
改修されたこの空間に唯一残した古い家の記憶。
私にとって、この家の中で最もお気に入りの風景です。