何気ない風景@辻の交差点

これは看板建築だろうか・・・?
 
いや、正確に言えば違うのでしょうが
城柵のような看板によって重厚な建物が要塞化。
 
国道2号と315号が交わる県内屈指の渋滞スポットに
しっかりと対峙しています。
 
一方、アナログな平面看板のパッチワークは
社会の要請によって変化を重ねる動的なメディア建築でもあります。
 
 
 

住まいづくりの会視察2018

県内の建築士や工務店有志による建築視察、
2年ぶりの開催で、京都と奈良を中心に回りました。
 
住宅や店舗、そしてまちづくりまで、
新旧を問わず、新築、リノベーションなども網羅しました。
 
写真は藤井厚二設計の八木邸。
和洋のデザインを融合、空調設備のない時代に自然換気を極めた秀作です。
 
 
 
 
 
京都、南禅寺そばにある無鄰菴。
 
明治の元老山県有朋の別荘は、東山を借景に
琵琶湖疏水を利用した流れのある美しい庭と一体となった空間です。
 
 
 
 
 
南禅寺山門前、町屋をリノベーションしたブルーボトルコーヒー。
破れたジーンズのような表現は長坂常さんの真骨頂です。
 
 
 
 
 
こちらも京町家を改修したISSEY MIYAKE KYOTO
 
抑制された色合い、丁寧でデリケートな表現、
深澤直人さんの控えめながら繊細な仕事が光ります。
 
 
 
 
河原町にあるナインアワーズ京都
視察も兼ね、カプセルホテルに宿泊体験。
 
 
 
 
奈良のくるみの木プロデュースによる「鹿の舟」
中村好文さんによるやさしいデザインです。
 
 
 
 
奈良公園に近い志賀直哉旧居。
生活文化や知性に満ちた空間のアイディアが散りばめられた住空間です。
 
 
 
 
天理駅前広場コフフン
 
佐藤オオキによる古墳をモチーフにしたデザイン。
子供も大人も笑顔になる不思議な魅力があふれています。
 
 
 
 
 
奈良盆地を借景とした慈光院
 
床と屋根と柱のみ
何もないはずなのに、この上なく豊か、
茶人、片桐石州による奇跡のような空間です。
 
 
 
 
 
新神戸駅近くにある竹中大工道具館
 
大工さんにとってのワンダーランド、
日本建築の技の数々を堪能できるひとときです。
 
 

バラック?それとも・・・

築年数不詳、おそらく戦前のものと思われる民家、
増築を重ね、現在の形状になった模様。
 
 
 
 
田の字型の和室という伝統的な間取り、
その向こうにはリフォームされたと思われる洋風のキッチン。
これだけですでにアートな予感が漂います。
 
 
 
 
 
増築された部分はほとんどバラックの様相、
しかし、十分にアートな凄みあり。
 
 
 
 
 
バラックなのになぜか神々しい。
 
 
 
 
屋根は?というと、
増築を重ねた結果、雨漏りのお手本のような重なり方。
 
絶望的な条件がそろった民家ですが
これを直して住もう!という建主の心意気に
なぜか、胸躍ります。
 
 

何気ない風景@城ヶ丘の家の非日常

新緑の中庭
 
GWのいつもとは違うゆったりとした時間、
その時間の動きのなかで見えてくる日常のなかの非日常たち
 
 
 
 
 
リビングにも朝日が降り注ぐ
 
 
 
 
 
こちらは夕暮れ近い頃のリビング
徐々に陰影が浮かび上がる
 
 
 
 
 
玄関からの長いリビング
静かな時間
 
 

秋穂東の家、いよいよ工事

足かけ2年にわたる設計期間を経て
秋穂東の家、いよいよリノベーションが始まります。
 
写真は2階個室部分、
サッシュ枠の際から雨漏りしているため、取り替えられます。
 
 
 
 
 
既存サッシュの寸法を採寸、
古いサッシュと現在のサッシュは規格や寸法が違うため
外壁や枠との調整が必要で、それぞれの窓ごとに納まりを検討します。
 
 
 
 
 
1階の応接室だった部屋。
 
入口と窓の建具は廊下との採光・換気を生かすために再利用、
右側の壁は取り払い、連続する3部屋をワンルームのリビングにアレンジします。
 
 
 
 
もともとキッチンだった北東の部屋、
キッチンは南側に移動し、この場所は寝室に生まれ変わります。
 
 
 
 
 
 
座敷として使われていた部屋
 
立派な床の間や欄間がありましたが
南庭に面するこの部分はリビングと一体のキッチンへ様変わります。
 
 
大掛かりに部屋の構成を変える今回のリノベーション、
2年に及ぶお施主さんとの濃密な話し合いによる
新たな生活空間への変身の過程を、乞うご期待ください。
 
 

何気ない風景@小郡

まるで兄弟・・・
 
日本特有の美意識「見立て」の手法を用いて
風景をややナナメから見直してみる「何気ない風景」
 
今回は、小郡の商店街から、
 シルバーの鋼板で覆われた2階建ての四角い建物。
 
元々は切妻、平入りの下駄履き住宅ですが
ある時期にファサード改修されて現在の姿になったようです。
 
左右どちらかの店が改修したのを見て
「これはいい!」と思ってお隣もそれに倣ったのか?
それとも、本当に兄弟店で話し合って外観を揃えたのか・・・?
 
真相は定かではありませんが
となり同士で仲良く同じ衣装を着せられた感じが愛らしくもあります。
 

 

2018.4.20 設計事務所 TIME

 

 

生野屋の家、仕上げ工事

アトリエ室内が白い空間へ
 
内装工事も大詰め。
塗装工事が進み、光の陰影がとても美しい空間に進化しています。
 
 
 
 
リビングはやや高さを抑えた傾斜天井の空間
 
構造の梁は現し、天井のビニルクロスによって
明るく広がりのある空間になっています。
 
壁はこのまま?
それもなかなか味がありますね〜
 
んんん〜、悪くない・・・
でも、一応仕上げますよ。
 
 
 
 
 
南側のウッドデッキ
 
手前の手すり状のフレームは布団干し。
機能的になりすぎると野暮ったいので
角材そのものだけで構成した即物的なデザインです。