深い軒がつくる陰影と木枠のあかり窓 雪深い高山では、雪が滑り落ちないよう屋根を緩い勾配とし、軒を深くして足元を雪から守るという、この地固有の建築形態が見られます。木部には煤(すす)を混ぜたベンガラが塗られ、モノトーンながらとても美しい表情です。
漆黒の建物のなかに際立つ白く塗られた梁の木口 まるで紋付袴の着物のような引き締まった品格が感じられます。色も素材も形さえも自由自在に選択して表現できる今の時代にあって、ストイックに伝統的なデザインを守り続けている、その精神がなんともクールです。
2024.9.14 設計事務所 TIME