100枚近くのベニヤ材を1枚1枚と吟味、
その中から10枚程度を候補としてセレクト。
たかがベニヤ、
されど中には繊細な木目の味のある板があるんです。
ラワンベニヤは基本的に下地材、
仕上に用いるためにつくられたものではありませんが
手間をかけて探してみると、
下地材にはもったいないような掘り出し物が出てきます。
安物で一般的には見向きもされないような素材ですが
素のままの表情は衒いがなく、欲のない雰囲気にはむしろ上品さが感じられます。
候補に残ったものを並べて、改めて吟味。
どれも、甲乙つけがたい良い表情です。
ちなみに、今回はちょっと木目に癖がありつつも、
品のある表情のものを基準に選んでいます。
最終的に選ばれたのがこの2枚。
木目は割とマイルドですが、おおらかな表情と温かみのある色合いに
他にはない個性が現れています。
古びたアパートの雰囲気がそのまま残る外壁に対し
静かで凛とした表情を見せてくれそうです。
2018.4.13 設計事務所 TIME