既存屋根の解体工事が始まりました。
梅雨の晴れ間をぬって、下屋の屋根 → 2階屋根と順を追って進めます。
棟部分の家紋入りの瓦
この瓦は、お施主さんの思い入れも深く
既存屋根に残る記憶の一部として新しい部材で復元します。
2階外壁下の水切り瓦
3段ののし瓦は、上段と下段の間は青海波の洒落た意匠が施されています。
正面だけですが、こちらも新しい瓦で復元する予定です。
既存の瓦、軒先の万十の形状
左側は丸いふくらみがありますが右二つは平らな形になっています。
新調する瓦、軒先のイメージです。
屋根屋さんによると、石州瓦では瓦の前垂れ部分に模様が入るそうです。
一瞬、カニが描かれているのかと思いましたが、正式には唐草模様なんだそうです。
限られた予算の中では、あらゆる場面で取捨選択の判断に迫られますが
少しでも思いや記憶、そして建築としての有り様を刻めるよう配慮していきます。
2017.7.11 設計事務所 TIME