大内町の整形外科、完成から18年経ちましたが
丁寧に使っていただき、今もシャープな外観が風景を引き締めています。
このたび、内外装のメインテナンスに伴い
少しだけですが、要所部分を化粧直しします。
外観のアクセントになっているブラウングレーの壁、
経年変化でやや色が薄くなってきました。
当初は形や色をシンプルで抑え気味にしていましたが
時代の変化に合わせて。より人間の感性に響くような色合いをイメージし
ぐっと引き締まった濃い目の色に改めます。
道路側の外観(現状)
形態のシンプルさはそのままですが
庭に植えた樹木が大きく育って、建物の硬さを和らげてくれています。
余談ですが
道路との間に設置された竪格子のスクリーンは
デザイン的にかなりこだわった部分です。
L字型断面のアングルという鋼材を亜鉛メッキしただけの
無機質でそっけない素材ですが
それをランダムに向きを変えて並べることによって
すだれのような揺らぎのある風景を作り出そうとしたものです。
かなり手間のかかる工事だったのですが
丁寧に作っていただいたおかげで、今でもその質感はまったく衰えていません。
待合室から見た風景
庭に植えたエゴの木がしっかり育って
道路向こうの土手の緑とともに、潤いのある空間になっています。
もともとデザインした空間のクオリティを引き継ぎながら
より感性に響く空間にブラッシュアップしていきます。