正面に見えるのは、広島平和記念資料館。
久しぶりに見ましたが
何度見てもすばらしいプロポーション、
建築家、丹下健三の不朽の名作です。
丹下健三といえば、その特徴は「軸線」。
この建物は原爆ドームを真正面に見る位置に建っています。
日経新聞の読者はご存知かと思いますが
6月22日のコラム、「記憶の建築十選」に出ていました。
筆者の松隈洋氏によれば、
「広島の過酷な現実の向こうに、原爆ドームを戦争を記憶するシンボルとして扱い、
平和記念資料館を「平和を創り出すための工場でありたい」と希求した丹下の
建築的構想力が結実した公共空間の姿」
だと、評されています。
原爆ドームはいわば、
丹下による広島への思いと建築的野心の結合から生まれ出た遺産ともいえそうです。