追いついてきた!

店舗の用途変更手続きのお手伝いで商店街にやってきました。
コロナウイルスの影響か、午前中のまちは閑散としています。
 
 
 
 
昨夏の大雨による浸水被害を受けた銀南街。
今年3月にようやく全面復旧を果たしましたが、
まだまだダメージは大きく、そこへコロナが追い打ちをかけています。
 
長期の不振に続いてコロナの影響で大変な状況ですが、
今日は、コロナウイルス終息後の近未来の話です。
 
 
(クリックすると拡大します)
 
 
国交省が歩行者中心のまちなか整備に舵を切ったのです。
 
地方は車社会だからと、誰も疑うことなく
まちなかに駐車場ばかりを増やしてきましたが
まちはまったく元気になりませんでした。
 
私たち建築士会の有志は、
「車中心から人間中心へ」をスローガンに
10年前から様々な活動を通じて、訴えてきました。
 
 
 
 
この写真はH24年に市の社会実験でつくった銀座通りの憩いの場です。
 
駐車場より、まちで気持ちよく過ごせる時間を提供すること、
そのことの重要性を訴えました。
 
ここまで長い月日が経ちましたが、
ようやく国の考えが私たちの考えに追いついてきた!
そんな思いです。
 
コロナウイルスとの闘いはまだ始まったばかり。
かなりの長期戦が予想されますが
そのためにつながれない人と人が再び平和なまちを獲得した時に
再びつながりあうための、とても大事な話です。
 
 

藍谷鋼一郎 講演会

周南市庁舎のシビックプラットホームにて
藍谷鋼一郎先生による講演会を開催しました。
 
 
「街のにぎわい再生のヒントは身近に転がっている」と題して
既存の施設やロケーションを生かした世界各地の再生事例や
都市の個性についてお話をいただきました。
 
 
 
 
 
周南には日本屈指のコンビナートが存在しますが
その風景自体もまちの個性になっているというお話もありました。
 
 
 
 
 
後半は、ニューヨークのハイラインの事例をもとに
既存のインフラを生かした賑わい再生の事例をご紹介いただきました。
 
 
 
 
周南のシンボルロードである御幸通りと岐山通り。
戦災復興で緑豊かな通りとして実現されたこの通りは
戦後74年を経た現在も市民生活の重要な存在となっています。
 
この豊かなロケーションをいかにまちづくりに生かしていくか、
まちの未来を展望する上で貴重なヒントをいただきました。
 
 

講演会のご案内

まちの使い方を変えることによって、豊かな暮らしの場をつくる、
わがまちの明日のヒントになる講演会を開催します。
 
周南市のシンボルロードである御幸通りと岐山通り。
この通りと通り沿いの敷地の連携によって魅力的な暮らしの舞台にするために、
 
今回は、その実践のための勉強会でもあります。
 
 
 
 
講演いただくのは、アメリカ最大の設計事務所でご活躍、
現在アメリカのテキサスA&M大学で教鞭をとられる藍谷鋼一郎先生。
世界のまちづくりの事例を数多くリサーチされ、その知見をもとに
わがまちへのアドバイスをいただきます。
 
岐山通りに面する敷地を所有される(株)トクヤマのご協力を得ての開催です。
まちのにぎわいを取り戻すための有意義な機会にぜひご参加ください。

「まちのとおり」を提案

周南市のシンボルロードである御幸通りと岐山通り。
 
戦災復興を目指して生まれたこの通りができて70年あまりが経ち
 通りのまち並みも少しずつ変化してきました。
 
今後さらに時代が動く中でも通りのゆとりを守りつつ、
その価値を高めて豊かな市民生活の舞台となることを目指す、
そのための方針を建築士会徳山支部としてまとめ、周南市に提案しました。
 
 
 
 
 
 
提案内容は3つ。
 
1つ目は、今ある通りのゆとりをしっかりと守ること。
今後まちなか居住で開発が進む可能性があるマンションなどの大規模建築物に対し
通りのゆとりと調和が保たれるように、一定のルール作りをすることです。
 
 
 
 
 
 
2つ目は今の通りの居心地をさらに磨いていくことです。
 
通りには様々な看板やサイン、自動販売機やゴミ箱など
たくさんのストリートファーニチャーが存在します。
 
しかし、それらのデザインは必ずしも統一感があるわけではなく
形や大きさ、色合いがバラバラです。
 
歩行者に一番近い位置にあるこれらのデザインが通りと調和するように
デザイン指針をつくることを目指します。
 
 
 
 
 
 
そして3つ目は
ゆとりある通りの環境を市民生活を楽しむ舞台として活用しようというものです。
 
通りのゆとりやデザインがよくなっても、
ただ眺めるだけ、通過するだけの場所に留めるのはもったいない。
 
そこで、施設やお店が通りと連続したゆとりのある環境となって過ごせる
心地よい場所にしようというものです。
 
 
 
 
 
2つの通り沿いには、昨年完成した徳山駅前図書館や、市庁舎が面しています。
その他、学校やスーパー、コンビニなど日常生活に密着した機能が集まっています。
 
これらの施設を通りとの関係性を意識した使い方ができるように誘導することで
 豊かな市民生活の受け皿にすることを目指すものです。
 
 
 
 
 
今回、徳山支部の有志でまとめたこの提案書に対し、
駅前図書館の設計者である内藤廣さんからもエールをいただきました。
 
これを励みにしながら
地域資源をしっかりと磨いて価値を高める活動を展開することを目指します。
 
 

震災遺構を考えてみる

東日本大震災から今日で8年、
復興が一つずつ形になりつつありますが、
心の整理がつかない状況もまだまだ多く見受けられます。
 
そのひとつが
震災遺構を取り壊すか、保存するかの議論です。
それは、建物や遺構のあり方を改めて考える機会を与えています。
 
震災の悲惨さを経験した人にとって、
おぞましい存在である建物は、一刻も早くなくなって欲しい。
 
その一方で、
存在が失われれば、
震災の経験を持たない人にその悲惨さを伝える機会を
永遠に失なってしまうのではないか?
 
震災遺構は、
広島の原爆ドームが平和を考える存在として生まれ変わったように
後世の人にとって意義のある存在となるのでしょうか?
 
我々は未来にどのようなメッセージを残すべきか
そのために、建物はどのような役割を持てるのか
これからもしっかりと見極めていきたいと思います。

 

2019.3.11 設計事務所 TIME 

やまぐち建築セミナー、内藤さん再来

周南建築セミナー、
2002年に続き、内藤廣さん2回目の講演会です。
 
前回の会場は建替え前の徳山駅ビルでしたが
今回は内藤さん設計により建替えられた徳山駅前図書館での開催です。
 
 
 
 
講演会に先立ち、
我々建築士会のまちづくりメンバーと、いつもの喫茶店にてミーティング、
現在作成中の景観提案書にたくさんのアドバイスをいただきました。
 
 
 
 
その後、駅前図書館に移動して講演会。
 
旧来型の作品紹介のような講演会とは異なり、
内藤さんが来場者からの質問にアドリブで答えていくというスタイル。
 
ライブ感満載、生きた言葉のメッセージをお聞きする90分、
とても刺激的で画期的な講演会で、多くの気づきをいただきました。
 
 
 
 

全国まちづくり会議 in 兵庫

神戸で行われた全国まちづくり会議に
山口県代表として出席してきました。
 
会場は六甲山を望む石屋川沿いに建つ御影公会堂、
アールデコ洋式の印象的な外観が目を引く建物で、
以前にも一度視察に来たことがあります。
 
その後、耐震補強、全面改修を施され、
地域のシンボルとして再生されています。
 
 
 
 
 
会議1日目は24年前に起きた阪神淡路大震災を起点に
その前後に兵庫県が取り組んできたまちづくりの経緯、
市民協働のまちづくりの実践などを聴講。
 
 
 
 
 
震災での経験を経て住民参加によるまちづくりが促進され、
まちづくりの様々な課題を住民と行政が協働で解決していく
仕組みが強化されたことが印象に残りました。
 
 
 
 
 
2日目は未来に向けたまちづくりを具体的に議論。
 
防災・歴史・景観・福祉・空家対策という5つの切り口から
建築士として何ができるか、ワークショップなどを通じて模索しました。
 
 
 
 
 
 
震災により、神戸の歴史的建築物は半減したそうです。
まち並みもその後の再開発によって新旧のモザイク模様になりました。
 
しかし一方で、まちづくりに対する市民の意識は鍛えられ
傷を負いながらも、誇りあるまちを築き続けています。
 
今回の議論や体験を持ち帰り、
自分たちが住むまちのまちづくりに生かすべく
建築士として活動していくことが次の使命になります。
 
 

内田文雄先生、講演会

山口大学の内田文雄先生の講演会を聞いてきました。
 
山口大学に赴任されてからの18年の間に
様々な場面でお会いする機会をいただきましたが
今年度限りで大学を退官されるとのことで
最終講演を感慨深く拝聴しました。
 
演題は「耕すように、まちを育てる」
内田先生らしく、ある意味、無骨で泥臭く取り組んできた
建築によるまちづくりの実践をお聞きすることができました。
 
 
 
 
 
象設計集団時代、直接担当された名護市庁舎
 
私も5年前に実際に市庁舎を見学し、
市民に開かれた市庁舎の清々しさを実感しましたが
今回、ご本人から直接お話を伺うことができました。
 
 
 
 
内田先生はこの二つの考えをもとに
一貫した立場で建築に取り組んでこられました。
 
建築というと、
見た目のデザインや華々しい話題性がもてはやされがちですが
本当はもっと大切なことがあるのだという思いが凝縮しています。
 
地域社会に根を生やし、
そこに住む人が元気になり、育っていくための拠り所
 
先生の哲学が改めて胸に刺さりました。
 

駅前図書館、内覧会レポート3

再び2階へ、1階から続く吹き抜け空間
この図書館デザインの目玉である巨大な本棚です。
 
 
 
 
 
本棚には背表紙にまち並みが描かれたオブジェが飾られています。
2階の壁画とともに、
周南あけぼの園の徳原望さんが描いてくれたものだそうです。
 
 
 
 
 
吹き抜けの大階段を降りて1階へ
 
 
 
 
1階にはツタヤ書店のマガジンストリートが広がっていて
天井も高くゆったりとくつろげる空間です。
 
 
 
 
スターバックスコーヒー
12月からトレーニングしてきたというスタッフ、
周南のサードプレイスを目指して、がんばって下さい!
 
 
 
 
コーヒーのある心地よい時間、
そして気軽に文化に親しむことのできる市民の居場所
 
平成24年から何度も何度も議論を積み重ねた結果として生まれた交流施設が
ようやくオープンします。
 
新たな図書館建設には様々な意見があり、まだ賛否も別れています。
民間の運営を心配する声もあり、多少のトラブルもあるかもしれません。
足りないものも、あげればきりがないでしょう。
 
しかし、
まちに「市民の居場所を生み出す」という使命はひとまず、達成できそうです。
 
けれど、
大事なのはむしろこれからです。
 
この場所は行政やツタヤが与えてくれた場所ではなく、
市民みんなでつくっていく場所にならなければ意味がありません。
 
 クレームや愚痴を並べるより、ポジティブな行動こそが
周南のまちを豊かにしてくれることを忘れないでほしいと思います。