臼杵の家、中庭の版築壁は型枠が解体されて
仕上がった壁が現れました。
まるで地層がそのまま現れたような壁は
土のリアルな素材感を持ちながら、抽象的なアートのようにも見えます。
とても存在感があるのに、不思議と静けさが漂う壁を前にすると
何か、心が穏やかになる感じがします。
室内には薪ストーブが据えられ
奥に見えるヴィンテージのカウンターとともに
この空間の濃度が一気に高まってきました。
水回りの空間は洗面台も含めてモルタル仕上げ
やや大きさを絞った窓からの光を受けて
陰影の深い表情がなかなか渋いです。
リビングのミニキッチンもモルタル仕上げ
職人さんが丁寧に仕上げてくれています。
こちらも軒が深く、抑制された光の中で
モルタルの質感が引き立っています。
2021.9.13 設計事務所 TIME