通路部分を内側から見たところ。
格子によって抑制された光で空気が澄み切っています。
思わずため息が出そうなほど、静謐な力が溢れています。
2014.1.18
通路部分を内側から見たところ。 格子によって抑制された光で空気が澄み切っています。 思わずため息が出そうなほど、静謐な力が溢れています。 2014.1.18 設計事 … “週末連載 スイス・ドイツ47” の続きを読む
クール美術館の渡り廊下、これもズントーの仕事です。 歴史ある石造の洋館を繊細なデザインでつないでいます。 細い竪格子のみで創り出される表情がとても美し … “週末連載 スイス・ドイツ46” の続きを読む
クール美術館の渡り廊下、これもズントーの仕事です。
歴史ある石造の洋館を繊細なデザインでつないでいます。
細い竪格子のみで創り出される表情がとても美しい。
しかし、そこには強い主張はほとんど感じられず、涼やかです。
小品ながら十二分にクオリティがあふれています。
2014.1.11
天井に設けられた筒状のトップライト。 筒を黒く塗り、深さをとることで外壁からにじむ光との干渉を避けつつ 空から降りてくる光の象徴性を際立たせています。 … “週末連載 スイス・ドイツ45” の続きを読む
天井に設けられた筒状のトップライト。
筒を黒く塗り、深さをとることで外壁からにじむ光との干渉を避けつつ
空から降りてくる光の象徴性を際立たせています。
自然の光とは異なる、完全に演出された光、
ステンドグラスにも通ずるこの光の扱い方に
西洋人の光に対する思想のようなものが現れているような気がします。
手すりエンドのディテール。 アングルフレームに取り付く部分は一度プレートで受け直し 下の横桟とは明らかに扱いが変えてあります。 その向こうに見える手すりと支柱にも同 … “週末連載 スイス・ドイツ44” の続きを読む
手すりエンドのディテール。
アングルフレームに取り付く部分は一度プレートで受け直し
下の横桟とは明らかに扱いが変えてあります。
その向こうに見える手すりと支柱にも同様にプレートを介在させ
それぞれのパーツによる構成を際立たせるなど
細部に至るまでデザインの論理を追求しています。
通路から遺跡に降りる階段。 段々に曲げられたチェッカープレートは最後に水平で終わって 薄い板厚をそのままこちらに見せています。 古代の遺跡に対し、恐れ多いと思ったの … “週末連載 スイス・ドイツ43” の続きを読む
通路から遺跡に降りる階段。
段々に曲げられたチェッカープレートは最後に水平で終わって
薄い板厚をそのままこちらに見せています。
古代の遺跡に対し、恐れ多いと思ったのかどうか、
階段を支える足は地面からそっと立って階段を浮かせています。
細部の細部まで配慮を行き渡らせる、
それは日本人としてとても共感できる感覚です。
入り口からまっすぐ続くスチールの通路。 ローマ遺跡のシェルターとして作られたこの施設のアプローチを担っています。 アングルのフレーム、丸鋼の手すり、ブ … “週末連載 スイス・ドイツ42” の続きを読む
入り口からまっすぐ続くスチールの通路。
ローマ遺跡のシェルターとして作られたこの施設のアプローチを担っています。
アングルのフレーム、丸鋼の手すり、ブレース、そして床のグレーチング。
ごくごく普通のこれらの部材たちですが、
そこを逆手に取ったようにミニマムな秩序で全体を仕立てることで
簡素ながらも決してプアーではない、澄んだ空間が成立しています。
よろい格子の内側はこんな感じ。 直射日光はカットしながら、制御された光を空間に染み込ませています。 日本の障子のもつにじみや陰影にも通じる繊細な光です。 その一方で … “週末連載 スイス・ドイツ41” の続きを読む
よろい格子の内側はこんな感じ。
直射日光はカットしながら、制御された光を空間に染み込ませています。
日本の障子のもつにじみや陰影にも通じる繊細な光です。
その一方で、ロマネスクの教会のような精神性をも併せ持っていて
簡素な空間がひとつのクオリティに到達した、その瞬間を見たようです。
外壁のディテール、 繊細なよろい格子の機能を超えた表情です。 格子のサイズ、ピッチ、立面に対するプロポーション、足元の納まりなど これらがひとつの美的 … “週末連載 スイス・ドイツ40” の続きを読む
外壁のディテール、
繊細なよろい格子の機能を超えた表情です。
格子のサイズ、ピッチ、立面に対するプロポーション、足元の納まりなど
これらがひとつの美的な規範によってコントロールされています。
素材はローコストながら、それらを繊細な仕事によって実現することで
ズントー独自の精神性が生み出されています。
入り口のディテール。 折り曲げられたチェッカープレートは板厚のみが表現され 両側の鉄板の壁で構造を成立させています。 板のエッジには丸鋼がていねいに溶 … “週末連載 スイス・ドイツ39” の続きを読む
入り口のディテール。
折り曲げられたチェッカープレートは板厚のみが表現され
両側の鉄板の壁で構造を成立させています。
板のエッジには丸鋼がていねいに溶接され
無機質な中にも人間のもつ繊細さがしっかりと現れていて
ズントーのディテールにかける思いが感じられます。
建物から突き出した筒状の入り口。 建築好きなら一目でわかるズントーのデザインです。 宙に浮いたこのかたちは多くの建築家に影響を与えました。 象徴的でありながらもかぎりなく簡素、 そしてどこか神秘的な雰囲気がただようこの入 … “週末連載 スイス・ドイツ38” の続きを読む