週末連載 台湾13

龍山寺界隈の屋台街門前に市が立つのはどこの国も同じようです。お参りを済ませた後はこちらで朝食。まずは定番のビーフン文句なしにうまいです!こちらは魚のすり身のスープ細かく刻んだセロリの味が効いてます。味は申し分なし、しかも … “週末連載 台湾13” の続きを読む





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龍山寺界隈の屋台街
門前に市が立つのはどこの国も同じようです。
お参りを済ませた後はこちらで朝食。



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まずは定番のビーフン
文句なしにうまいです!



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こちらは魚のすり身のスープ
細かく刻んだセロリの味が効いてます。

味は申し分なし、
しかも、オープンエアーのおおらかな場所での食事は実に心地よい。

台北は都市として発展を続けていますが
近代化の過程で排除されていくこのような場所がいまだに存在します。

生活に密着した文化と現代が折り合って
美味しくて心地よい、深みのあるまちを生み出しています。

週末連載 台湾12

祈りの朝龍山寺の境内には早朝から多くの人が訪れます。仏教も道教も同居するこの寺では、分け隔てなく人々の祈りを受け止めます。家内安全、学業成就、商売繁盛、恋愛、安産、夫婦円満、厄除け、長寿・・・祈りも願いも人それぞれですが … “週末連載 台湾12” の続きを読む





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祈りの朝

龍山寺の境内には早朝から多くの人が訪れます。
仏教も道教も同居するこの寺では、分け隔てなく人々の祈りを受け止めます。

家内安全、学業成就、商売繁盛、恋愛、安産、夫婦円満、厄除け、長寿・・・
祈りも願いも人それぞれですが、それら全てに対し、この場はオープンです。

様々な装飾が溢れる本殿も、見た目の派手さとは対照的に
人々を受け入れるその姿は限りなく寛容で、その佇まいに胸が熱くなります。


週末連載 台湾11

台北最古の寺院、龍山寺1738年に大陸からの移民の拠り所として建てられたこの寺院、現在では仏教だけでなく、道教の神様や孔子も祀られています。屋根に取り付けられた魔除けたち、派手なデザインで厳しく睨みを利かせています。こち … “週末連載 台湾11” の続きを読む





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台北最古の寺院、龍山寺

1738年に大陸からの移民の拠り所として建てられたこの寺院、
現在では仏教だけでなく、道教の神様や孔子も祀られています。



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屋根に取り付けられた魔除けたち、
派手なデザインで厳しく睨みを利かせています。


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こちらの柱も激しい装飾ですね。
これに比べれば、日光東照宮なんかおとなしいものです。


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軒下の装飾、もはや装飾以上のパワーが溢れます。
こちらにもアジアの豊穣が満ちているようです。

週末連載 台湾10

ビルに張りつく室外機たち。土地の事情か、美意識に無頓着なのか定かではないですが室外機は外壁につけるものという常識がアジアにはあります。日本のマンションではバルコニーがあって室外機が目立ちませんが、その「おとなしさ」とは対 … “週末連載 台湾10” の続きを読む





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ビルに張りつく室外機たち。

土地の事情か、美意識に無頓着なのか定かではないですが
室外機は外壁につけるものという常識がアジアにはあります。

日本のマンションではバルコニーがあって室外機が目立ちませんが、
その「おとなしさ」とは対極の「騒々しさ」です。

しかし、
これだけの数の氾濫は、繁殖旺盛なアジアの感覚そのもののようでもあり
簡単に「醜い」と言って片付けるには惜しいアートな力を感じます。


週末連載 台湾9

壁面緑化のような・・・?緑の部分はよく見ると人工芝のような素材でできています。本物の緑化じゃないのは残念ですが、そこは商業建築の苦しいところ、考えようによっては、メインテナンスフリーでなるほどと思えなくもない。ホテルのフ … “週末連載 台湾9” の続きを読む





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壁面緑化のような・・・?


緑の部分はよく見ると人工芝のような素材でできています。
本物の緑化じゃないのは残念ですが、そこは商業建築の苦しいところ、
考えようによっては、メインテナンスフリーでなるほどと思えなくもない。

ホテルのファサード改修で出てきたアイディアだと思いますが
コストの壁を「人工芝の壁」で切り返すあたり、頭が柔らかい。

週末連載 台湾8

台北のいたるところに見られる軒下の歩道これは南ヨーロッパに存在するポルティコと同じ構造です。歩道はビルの1階部分をセットバックしてつくられたもので車道から隔てられた歩行者のための空間です。亜熱帯で日差しが強く、一方で雨も … “週末連載 台湾8” の続きを読む




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台北のいたるところに見られる軒下の歩道

これは南ヨーロッパに存在するポルティコと同じ構造です。
歩道はビルの1階部分をセットバックしてつくられたもので
車道から隔てられた歩行者のための空間です。

亜熱帯で日差しが強く、一方で雨も多い台湾では
とても理にかなったまちの構造といえます。

それにしても、
なんでアジアの台湾にヨーロッパのポルティコが・・・?



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道路側から見るとこんな感じ
ビルの1階部分がまるまる吹きさらしになっています。
このポルティコが町中に連続的につくられています。




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ファミリーマートの前は大理石で店のデザインと調和を図っていたり。




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建設中の新しいビルでは吹抜けのポルティコにしたり。



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こちらは日本が統治した時代に建てたと思われるビル
そこにもちゃんとポルティコが設けてあります。

この空間は計画的な都市づくりでなければできないものですが
清の時代にそのような発想があったとは思われません。
とすると、
日本の統治時代に西洋から学んだ文化としてポルティコを持ち込み
台湾に移植したものが、今に根付いたとも考えられます。




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ポルティコは奥の店の前庭のような空間でもあり
まちと店をつなぐ重要なインターフェースになっています。





週末連載 台湾7

西門地区の商業ビル交差点の角に建つこのビル、シンボリックな形態にこれまたインパクトのあるに情報が満載です。建築的にはかなりの混乱ぶりですが、それは大陸側に比べ、民の自由度が高いことの現れでもあります。ヴェンチューリ言うと … “週末連載 台湾7” の続きを読む





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西門地区の商業ビル

交差点の角に建つこのビル、
シンボリックな形態にこれまたインパクトのあるに情報が満載です。
建築的にはかなりの混乱ぶりですが、
それは大陸側に比べ、民の自由度が高いことの現れでもあります。

ヴェンチューリ言うところの「多様性」と「対立性」に満ち溢れ
十二分にリアルで自由な台湾の今を感じることができます。

週末連載 台湾6

台湾名物の一つ、夜市写真は故宮博物院から近い士林夜市、台北最大の観光夜市です。ちなみに、日本の夜市は夏祭りの一夜限りですが台湾の夜市は基本的に年中無休、一年中、祭りの賑いです。士林の夜市は数年前に再開発されて近代化され、 … “週末連載 台湾6” の続きを読む




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台湾名物の一つ、夜市

写真は故宮博物院から近い士林夜市、
台北最大の観光夜市です。

ちなみに、
日本の夜市は夏祭りの一夜限りですが
台湾の夜市は基本的に年中無休、一年中、祭りの賑いです。

士林の夜市は数年前に再開発されて近代化され、
地上に雑貨の店、地下に食べ物の店がまとめられました。

そのため、
建物はコンクリートの近代的な空間に変わっちゃいましたが
個店のなかは屋台そのままの混沌とした熱気が充満。

「フードコート」みたいな借り物で変に気取ることなく、
台湾人のスピリットが息づいているのがうれしいです。

週末連載 台湾5

まっすぐと伸びるアプローチその先にそびえるように建っているのが故宮博物院、軸線を強調したデザインで権威を表しています。壮大な建築計画ですがそれでも、本土に比べるとそのスケールはやや小さい。台湾という島と大陸のスケール感が … “週末連載 台湾5” の続きを読む




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まっすぐと伸びるアプローチ

その先にそびえるように建っているのが故宮博物院、
軸線を強調したデザインで権威を表しています。

壮大な建築計画ですが
それでも、本土に比べるとそのスケールはやや小さい。

台湾という島と大陸のスケール感が混ざり合って
威圧感が和らいだ不思議な雰囲気が漂います。

週末連載 台湾4

中国歴代の至宝が収められた故宮博物院正面の門には孫文によって書かれた「天下為公」の文字。「天下は公民のためのもの」という意味だそうです。70万点近くもの収蔵品は、日中戦争やその後の内戦の最中、戦火を逃れ、中国国内を転々と … “週末連載 台湾4” の続きを読む




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中国歴代の至宝が収められた故宮博物院

正面の門には孫文によって書かれた「天下為公」の文字。
「天下は公民のためのもの」という意味だそうです。

70万点近くもの収蔵品は、日中戦争やその後の内戦の最中、
戦火を逃れ、中国国内を転々としたのち、台北にたどり着いたのです。
その間、犠牲になったもの達が多くいたことでしょう。

命を懸けて守り抜かれた珠玉の名品達、
時を経て、国内外から多くの人を惹きつける、まさに公民のための場になっています。