怪物、逝く

  「お前は女を知らんだろう!!」   開口一番、 部屋に入った瞬間に浴びせられた一言。   設計事務所での修行時代、 所長のかわりに話を聞くように言われて向かった応接室での出来事。 &nb … “怪物、逝く” の続きを読む

 

「お前は女を知らんだろう!!」

 

開口一番、

部屋に入った瞬間に浴びせられた一言。

 

設計事務所での修行時代、

所長のかわりに話を聞くように言われて向かった応接室での出来事。

 

海坊主のようなギョロ目で丸坊主の大男こそ

かの田中文男氏でした。

 

木は女と一緒だ!

女を知らんと木は扱えん!!

 

そんな話をまくし立てていたような記憶しかないですが

数分間の接触は強烈な印象を今も残しています。

 

その氏が8月9日にご逝去されたそうです。

木造の「も」の字も知らなかった私が最初に洗礼を受けた貴重な方です。

心より、ご冥福をお祈りします。

 

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2010.8.18 設計事務所 TIME

 

 

本当の木造を知っていますか?

  土曜日に阿知須の北方八幡宮を見学しました。 現在、修復工事中の木造建築物です。                   … “本当の木造を知っていますか?” の続きを読む

 

土曜日に阿知須の北方八幡宮を見学しました。

現在、修復工事中の木造建築物です。

 

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鳥居の奥に見えるのが修復中の楼門、

ヘルメットを被って腕組みしているのが今回、工事を担当する 「親分」。

 

 

楼門は、やや頭でっかちですが、なかなかの威容。

 

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しかし、頭でっかちのせいか(?)だいぶ傾いてます。

現在、足元をジャッキアップしているところ。

 

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今回、特別に上がらせてもらった2層部分。

 

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江戸時代の建物らしいですが、屋根の重みで下がってきています。

 

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それでも、

その隙間から木組みの仕組が見て取れます。

斗供と言われる組物を間近でチェック。

 

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木と木を組み合わせながら複雑な形をつくっています。

 

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長い年月、風雨にさらされ、骨組みは歪んでいますが

それでもある程度の修復は可能です。

 

こちらは、楼門の奥にある拝殿と本殿。

楼門にも増して、優美な姿です。

 

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木と木を巧みに組み合わせた日本伝統の技に

木造の本当の姿を垣間見たような気がします。

 

2010.5.31 設計事務所 TIME