桜、満開

 

今年の桜も満開になりました。
毎年のことながら、実に見事な咲きっぷりです。
 
桜は葉をつける前に花だけが一斉に咲き、
しかも、薄紅色の小さい花を無数に咲かせるところがとても繊細で
日本人のこころの機微を育ててきたのではないかと感じます。
 
この美しい風景もほんの一瞬で、はかなく散っていきますが
そのはかなさゆえにとても貴重な1年のひとときです。
 
 
 

平和な建築

あけましておめでとうございます。

昨年12月にNHKのドキュメント72時間という番組で沖縄のウチナーンチュ大会を特集していました。そのなかで、ブラジルから来た二人の若者が歌を口ずさむシーンがありました。ささやくようなそのハーモニーは、歌で争いを解決したいと願う若者の思いがにじみでる平和で清らかなものでした。

世の中には良いこともそうでないこともたくさんありますが、そんななかで、あの歌声はとても心に響きました。

あの歌声のような安らかな空間であるアンリ・マティスのロザリオ礼拝堂、私が目指す平和な空間、平和な建築です。あの歌声から、改めて平和な建築への歩みを進めたいと素直に思った年の始めです。

本年もどうぞよろしくお願いします。

 

2017.1.4 設計事務所 TIME

寛容さと豊かさ

2016年もまもなく終わり、また新しい年を迎えます。

今年は昨年から続いてきたプロジェクトの多くが完成し、次のチャレンジへ向かっています。

ホテルサンルート徳山のレストランリニューアルでは、ローコストながらホテルレストランのイメージを変える方向性を提案。下松中央町の家では、既存住宅街での建替えという街並みのリフォームをデザインで模索しました。野村の家では、小さくとも豊かさを感じる家への挑戦でした。また上遠石の家では、小さなリフォームでもくらしを豊かにできる手応えを得ました。

進行中のプロジェクトは新築の1件を除き、すべてリノベーションやリフォーム、町屋再生など、古いものを現代に生かし、社会を豊かにしていくためのチャレンジです。これからも今あるものを次代にどう生かしていくかの模索を続けていくことになると思います。

大津島では、昨年完成した石柱庵を使って内田鋼一さんの個展が行われ、島での今後のプロジェクトの基礎づくりが始まりました。また来年の3月にはイベントを開催する予定です。

昨年の終わりに「社会の焦り」について触れましたが、世界を取り巻く状況はまだその焦りを解消できるだけの余裕を取り戻してはいないようです。個人の焦りは、「寛容さ」のバランスを崩して、孤立へと向かってしまいます。

TIMEでは、社会が抱える問題に正面から向き合い、人と人が豊かに暮らすための環境やきっかけとしての建築の模索に引き続き取り組んで参りたいと思います。

来る年が少しでも余裕のある良い一年になりますよう、頑張っていく所存です

2017年もどうぞよろしくお願いします。

 

2016.12.31 設計事務所 TIME

 

OB会@箱根

芦ノ湖、朝の景色東京で働いていた設計事務所のOB会が箱根で行われました。紅葉の始まった美しい景色の中、それぞれの活躍を確認し合いました。独立して早17年、建築を志して頑張ってきた修行時代を忘れることなくこれからも精進して … “OB会@箱根” の続きを読む





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芦ノ湖、朝の景色

東京で働いていた設計事務所のOB会が箱根で行われました。
紅葉の始まった美しい景色の中、それぞれの活躍を確認し合いました。

独立して早17年、
建築を志して頑張ってきた修行時代を忘れることなく
これからも精進していかなねばと思える良い機会となりました。


応急危険度判定、講習会

応急危険度判定士の講習会に行ってきました。今年は春に熊本で、そして先週には鳥取で大きな地震がありました。日本は地震列島と言われますが、山口県にも主要な活断層が3つ、その他にも、いくつもの活断層が存在します。        … “応急危険度判定、講習会” の続きを読む





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応急危険度判定士の講習会に行ってきました。

今年は春に熊本で、そして先週には鳥取で大きな地震がありました。
日本は地震列島と言われますが、山口県にも主要な活断層が3つ、
その他にも、いくつもの活断層が存在します。



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                        (画面クリックで拡大)


「山口県は地震が少なくて安全」というのはほんの過去の話、
いつどこで大地震が起きてもまったく不思議ではありません。
そのことを今回の熊本や鳥取の地震が示唆しています。




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応急危険度判定士は大地震が発生したそのすぐあとに、
地震後の二次災害で人命を損なうことを防ぐ目的で現地で活動します。
まさに応急処置として、建物とその周辺の危険度を判定するのです。
(り災証明のための詳細調査は、この判定とは別に改めて行われます)

地震を未然に防ぐことはできませんが
起こってしまった地震に対し、さらなる被害を防ぐためにも
我々建築士の役割はこれからますます重要度を増していきそうです。


カーテンのアルバム

ECRUHOMEの柏尾さんから頂いたアルバム今回、末武下の家と中央町の家でカーテンをつくっていただきそのインテリア写真をまとめたものです。アルバムには中央町の家で使った生地も貼ってあります。どの生地もオーガニックでセンス … “カーテンのアルバム” の続きを読む




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ECRUHOMEの柏尾さんから頂いたアルバム

今回、末武下の家と中央町の家でカーテンをつくっていただき
そのインテリア写真をまとめたものです。




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アルバムには中央町の家で使った生地も貼ってあります。

どの生地もオーガニックでセンスがよく
新築の家につけられると、落ち着いた心地よい雰囲気があわられます。

手作り感いっぱいのアルバムには
手仕事で仕上げていく柏尾さんのセンスが滲み出しています。

東山の家、一年検査

東山の家の一年検査に伺いました。擁壁の周りの植栽も徐々に成長を始めています。内部で気になるところの聞き取りを行い、建具やドアの取っ手など、大工の田畑さんに調整してもらいました。建具や床板など無垢の木でつくったところは木の … “東山の家、一年検査” の続きを読む





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東山の家の一年検査に伺いました。
擁壁の周りの植栽も徐々に成長を始めています。



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内部で気になるところの聞き取りを行い、
建具やドアの取っ手など、大工の田畑さんに調整してもらいました。

建具や床板など無垢の木でつくったところは木の収縮などがあり
木の動きが落ち着くまでは、このような調整が欠かせませんが
長く付き合えば、工業製品以上の味わいが楽しめます。




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吹抜けのリビング、
お子さんの底抜けの笑顔が光る楽しい場所に育っています。


熊本、地震

また大きな地震が起こりました。今回は九州の熊本、被災された方は大変な状況だと思われます。日本は地震列島とも言われますが地震は、いつどこで起こってもおかしくありません。被災された方へのケアとともに、次ぎなる地震に備え、くれ … “熊本、地震” の続きを読む




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また大きな地震が起こりました。
今回は九州の熊本、被災された方は大変な状況だと思われます。

日本は地震列島とも言われますが
地震は、いつどこで起こってもおかしくありません。

被災された方へのケアとともに、
次ぎなる地震に備え、くれぐれも日頃の備えに心がけましょう。

挑戦

あけましておめでとうございます。昨年は新国立競技場のコンペが国民的な話題となり公共建築のデザインのあり方にも影響を与えました。2度のコンペを通じて環境に調和するかたちに落ち着きましたが必ずしも未来を展望する強度をもったデ … “挑戦” の続きを読む


あけましておめでとうございます。

昨年は新国立競技場のコンペが国民的な話題となり
公共建築のデザインのあり方にも影響を与えました。

2度のコンペを通じて環境に調和するかたちに落ち着きましたが
必ずしも未来を展望する強度をもったデザインとは言いがたく
後世に残す建築とはどうあるべきか、考えさせられる事象でした。

TIMEでは、今年もひきつづき社会を豊かにする建築を目指すと共に
時流に流されることなく、新たなことに挑戦しつづけたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願いします。

見極める

2015年も最後の日を迎えました。今年一年もいろいろなことがありましたが、皆さんはいかがだったでしょうか?TIMEは今年の8月で設立から10年を迎えました。ありふれた日常に潜んでいるあらゆる可能性を探りながら、真の豊かさ … “見極める” の続きを読む



2015年も最後の日を迎えました。
今年一年もいろいろなことがありましたが、皆さんはいかがだったでしょうか?

TIMEは今年の8月で設立から10年を迎えました。
ありふれた日常に潜んでいるあらゆる可能性を探りながら、
真の豊かさの実現に向け、今年も様々なプロジェクトに挑んできました。

東山の家や下松末武下の家では、周囲の街並みとの関係を図りながら
家族の居場所となるそこにしかない空間をつくりました。

中国のモデルハウスも2年越しの仕事になりましたが
日中双方のスタッフが協力して新たな中国の歴史を作ることができました。

そして、大津島の茶室ではグッドデザイン賞を受賞し
これから進んでいくプロジェクトの励みになりました。

現在、光井の塾やサンルート徳山のレストランのリニューアル、
中央町の家の工事が進んでいます。

その他にも、大河内の家、野村の家、上遠石の家など
新築やリノベーションの計画が進行中で、
秋穂や光でも新しい仕事がスタートする予定です。

今年は、まさに「目が回るほど忙しい」一年となりましたが
皆様に支えられて、なんとかここまでたどり着くことができました。

世の中の進むスピードは日に日に加速していますが
その分、人の心には「焦り」が増しているというのが本当かもしれません。
社会を左右する事象に対する判断にも微妙なブレが出ているような気がします。

そんな世の中のスピードとは一線を画して
本質を見極め、本物の価値をしっかり吟味しながら
来年も前へ進んでいきたいと思います。

来る年も皆様にとって良い年でありますように。
2016年もどうぞよろしくお願いします。