野村の家

category:  house
location:   山口県周南市
site area:  132m²
floor area:   69m²
completion: 2016.7

予算の関係で当初は中古住宅のリノベーションも検討したこのプロジェクト、なかなか手頃な物件に出会えず、40坪の宅地を見つけたことで新築に転換。とはいえ、予算は依然として厳しく、とにかく小さな住宅を検討することに。

最初にイメージしたのは増沢洵の「最小限住居」。個室が3つ必要という条件もあり、調整を重ねた上最終的には20坪ほどの住宅へ落ち着いた。
目指したのは、小さくとも貧しくない、豊かな暮らしの舞台をつくること。

外観は階高を抑えた単純な切妻のボックスを両隣りの家から間合いをとって配置。内部は玄関、水回り、個室をギリギリまで切り詰め、その分吹き抜けのリビングが小さい家におおらかな空間をつくりだしている。

ローコストの小さい家でも、心地よく暮らすことをあきらめない、施工会社の尽力と建主の潔さが実現に大きく貢献している。